スナッフルとは正式な病名ではないのですが、主にウサギの鼻炎によるくしゃみや鼻汁といった症状を言います。
原因は鼻炎を起こす細菌の感染、牧草の粉やオシッコ臭などの刺激といったものから、歯の伸びすぎなどさまざまです。
お部屋の温度が低い場合、他の病気や高齢・ストレスなどの理由で免疫力が落ちている場合などで悪化することがあるので注意が必要です。
軽度であればくしゃみ、鼻づまりのような音、水っぽい鼻汁などが認められますが、慢性化すると白色の膿のような鼻汁を出します。
鼻以外にも、結膜炎や流涙など目の症状が現れていることも多いです。
また、ウサギは前足をつかって顔の毛づくろいをすることから、前足が鼻汁で汚れて皮膚炎を併発することもあります。
最初は軽度の鼻汁でも、重症化すると副鼻腔炎や肺炎に移行し、命に係わることもあるので注意が必要です。
スナッフルの原因菌は主にパスツレラ菌と呼ばれるもので、抗生物質での治療が基本です。
しかし複数の菌が感染している場合もあれば、パスツレラ菌が抗生物質に耐性を持っている場合もあります。
効果のない抗生物質をやみくもに使い続けるわけにはいかないので、しっかりと効果のある抗生物質を使うことが重要です。
そのため、鼻汁を採取して細菌培養検査と薬剤感受性検査を行います。
鼻腔内でどの細菌が繁殖しているのか、その細菌にどの抗生物質が効いてくれるのかを調べる検査です。
他にもレントゲンやCT検査で歯や鼻腔内の構造を調べることがあります。
前述した薬剤感受性試験の結果をもとに、原因菌に効果のある抗生剤を使用していきます。
基本的には内服薬の使用となりますが、ネブライザーにより薬液を霧状にして、鼻腔内に直接薬剤を噴霧する方法もあります。
スナッフルの原因にもよりますが、根治は難しく、抗生物質で治まっても再発する場合があります。
特に歯や鼻腔内のトラブル(骨が溶けているなど)により発生しているスナッフルの場合、完治しないケースが多いです。
放っておけば重症化するリスクも伴いますので、軽度の鼻汁でも早めの受診をおすすめします 。
鼻への細菌感染を起こさないため、牧草の粉、尿などの汚れはこまめに取り除いて、飼育環境をきれいに保ちましょう。
特に温度管理は重要です。寒すぎないことも大事ですが、なるべく一定の温度に保つことも意識してみてくださいね。
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