こんにちは、宇都宮白沢動物病院です。
今回は、ヒョウモ ントカゲモドキ(レオパ)の脱皮不全についてお話しします。
爬虫類は成長に伴い古くなった角質を捨てますが、これを脱皮と言います。
この脱皮が上手く進まない状態を脱皮不全と呼び、特にヒョウモントカゲモドキに起こり来院されることが多いです。
脱皮の頻度は飼育環境や体調により個体差がありますが、代謝が早い幼体ほど頻繁に脱皮をし、年齢を重ねていくほど脱皮の頻度が落ちる傾向にあります。若い個体ではおよそ2週間に1度の脱皮をします。
1回の脱皮は2~3日あれば終わりますが、古い皮膚が4日以上はがれず残っている場合は脱皮不全の可能性があります。
脱皮不全は指、目、尻尾に起こることが多いです。特に指や尻尾に古い皮膚が残ると炎症が起き、残った皮膚が乾燥して指や尾を締め付けて壊死してしまう事があります。
目の周囲に残った場合は結膜炎や角膜炎を起こし、程度によっては目が開かなくなります。
指や尻尾に残っている古い皮膚をはがして取り除きます。新しい皮膚とあまり癒着していない部位はピンセットで簡単に取れますが、しっかり癒着している場合や目に残っている場合は綿棒を使い、湿らせながら慎重にはがしていきます。なかなか病院に行けない場合は自宅で行うことも可能ですが、目の周りなどは難しいため病院で処置をしてもらうことをおすすめします。
温度が低い状態だと脱皮が始まっても自身で古い皮膚をはがそうとしません。そのため、特に冬の寒い時期はヒーターなどを利用して温度を保ってあげることが大切です。
水を入れることでシェルター内外の湿度を上げることができ、表面は脱皮した皮膚が引っ掛かりやすくなっています。ウェットシェルターがない場合でも、シェルター内に湿らせた水ゴケを入れる、保湿性の高い床材を使うなど湿度を上げる方法をいくつか組み合わせると良いでしょう。
脱皮中に環境の変化が起こったり過度にスキンシップをとったりすると、途中で脱皮をやめてしまいそのまま脱皮不全になることがあります。脱皮が近づいてきたら体を霧吹きで湿らせてあげる程度にとどめ、構いすぎないようにしましょう。
宇都宮白沢動物病院では様々なエキゾチックアニマルを診療しております。
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