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2023.08.28症例紹介

モルモットの不正咬合

モルモットの不正咬合

今回は不正咬合によって食欲不振を呈したモルモット(約3歳、雄)の紹介です。

主訴

数日前から食欲が低下し、食べようとするとご飯が口からこぼれてしまうとして来院されました。

検査

視診

  口腔内をチェックすると左上顎の臼歯の過長が認められました。

 

レントゲン検査

               

麻酔リスクの判定と食欲低下の原因特定を兼ねてレントゲン撮影。

呼吸器系に異常は見られませんが、消化管内で食べ物が溜まっている様子(食滞)が見られます。

食滞の原因は様々ですが、今回は不正咬合によるストレスが原因かもしれません。

 

・血液検査

麻酔のリスクを判定するため血液検査を実施しました。

目立った異常は見られなかったため、麻酔をかけての処置を選択しました。

歯の処置をするにあたり、麻酔をかけるか否かは患者の状態や性格を考慮して選択していきます。

 

治療

麻酔をかけたのち、開口器により口を開いて伸びている歯を削っていきます。

視診により確認できたのは左上顎の臼歯過長だけでしたが、開口してより広く見ると右下顎の歯も舌に向かって尖っているのが確認できました。

このように伸びている歯をすべて削っていきます。(『切削』という言い方をします)

基本的に歯を削って長さをそろえてあげれば食欲が復活することが多いです。

しかしモルモットの場合は歯を削っても食欲が戻らないケースがあります。

(詳細は長くなりますので後日コラムでの掲載を考えております)

今回の症例も伸びている歯はすべて削ったのですが、術後も自分でうまくご飯が食べられない状態が続いているため、飼い主様が懸命に補助をしてくれています。

今後は定期的な歯科処置を行っていく予定です。

 

不正咬合について

多くのげっ歯類の動物の歯は『常生歯』といい、生涯にわたって伸び続ける歯です。

モルモットの切歯や臼歯も常生歯であるため、牧草など硬いものを食べることで歯を摩耗させなければなりません。

しかし元から歯列異常がある子や、不自然な伸び方をしてしまう子では牧草などを与えていても定期的な歯科処置が必要な場合があります。

放置してしまうと目や顔面のトラブルに発展することもありますので、モルモット含むげっ歯類の子は定期健診で歯の状態をチェックしてもらうと安心です。

 

栃木県宇都宮市にある宇都宮白沢動物病院。
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新しくお迎えした子には健康診断も実施中!ホームドクターとしても、セカンドオピニオン先としてもご来院可能です。

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